2015年4月18日

SONY MD WALKMAN MZ-R37

ソニーのポータブルMDレコーダー(録再機)である“MZ-R37”です。実はこの機種、日本では発売されずに海外専用モデルとして発売されたもので見たことがない方もいるのではないでしょうか。
写真を見ても分かる通り、特徴的なデザインはまるで業務用モデルを思わせるような秀逸さでこのモデルが何故日本で発売されなかったのかが今持って疑問であります。これは某オークションで入手したもので以前からこのポータブルMDのデザインが気になっていたのですが、もう入手出来ないだろう、と思って落札したのですが、大正解だったようです。

前面。液晶ディスプレイや基本操作を行う操作パネルがこの前面に集中しています。本体のデザインは宇宙船的なデザインですが、この操作パネルも操縦桿のようなデザインで素晴らしいです。
右の凹んでいる部分にあるのはMDのフタ(上部)を開けるための“OPEN”つまみです。




前面操作パネルをナナメから見たところです。操作パネルは若干傾斜が付いており、MDウォークマンの最終機“MZ-RH1”に似ているデザインです。既にこのデザインが先取りされていたことが驚きです。





側面。後側にはマイク端子(プラグインパワー)、正面左側面にはソニーのポータブル機器ではお馴染みのリモコン兼ヘッドホン端子、ラインアウト端子、ラインイン端子(光デジタル入力兼用)が備えられています。
ラインアウト端子が独立しているとコンポなどに接続する時も大変便利でした。



裏側。こちらの面には前面の操作パネルに集約できなかったであろうボタンが配置されています。重低音(Digital MEGABASS)やリピート機能はこちら側に割り当てられており、それだけがこのポータブルMDの難点です。それでもあの操作パネルにしたかったということを考えるとデザイン最優先のMDだったことが伺えます。
生産国は日本製、“ソニー株式会社”の表記のみが日本語で他の部分は貼られているシールを含めて全部英語表記です。


電源は単3電池2本。これはソニーの海外向けポータブルMDの特徴の一つであり、日本向けでは小ささを追求するためガム型電池など、特殊な電池を採用することが多いですが、海外向けでは単3電池など入手しやすい電池を採用していました。
それ故、大きさを犠牲にしている部分が大きく、本機種は1998年に発売された“MZ-R55”という機種をベースとしていますが、単3電池2本としたため、本体サイズが大きくなってしまっています。


液晶表示。海外専用モデルでありながらもカタカナ表示には対応している。液晶は普通のモデルと比べると小さめですがレベルメーター(上部)が装備されているので良しとしましょう。なお、バックライトは装備されていません。





付属リモコン。その名も“RM-MZR37”であり、本機種用であることがわかります。このリモコンも海外専用モデルなので、日本の機種で用いられたことはありません。
真中下に装備されているホールドスイッチが特徴的で、基本操作と音量が操作できるシンプルリモコンとなっています。




なお、リモコン自体は他のMDウォークマンに付属されている液晶付きのものが流用可能(漢字表示リモコン非対応)で、バックライトも点灯します。つまり、本機種に付いているシンプルリモコンも他機種に流用可能だったりします。流用したくないですが(^^;。







SONY MZ-R37



種別録音・再生機
OEM元-
発売日1999/
価格(当時)オープン()
文字表示カタカナ・英数・記号(本体)
ATRAC Ver.ATRAC 4 (CXD2652AR)
MDLP/Hi-MD×/×
入力マイク(プラグインパワー)/ラインイン(光デジタル入力兼用)
出力ラインアウト/ヘッドホン
使用電池単3電池×2/NH-AA×2(付属単3形ニカド電池)
電源DC4.5V(JEITA極性統一プラグ)
備考サンプリングレートコンバーター内蔵
海外専用モデル

3 件のコメント:

  1. デザインが非常に気になって海外オークション等覗いているのですが、
    > リモコン兼ヘッドホン端子、ラインアウト端子、ラインイン端子(光デジタル出力兼用)が備えられています。
    ラインイン端子と光デジタル入力ではなく出力が兼用なのでしょうか?

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    1. コメントありがとうございます。
      質問の件ですが、ご指摘通り“ラインイン端子(光デジタル入力兼用)”が正しい表記です。従って、本記事最後の仕様表記載の内容が正しいものになります。
      記事の内容に関しても修正しておきます。ご指摘ありがとうございました。

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  2. はじめまして。

    昔のMD音源を再生する為にポータブル機を探していた時に偶然こちらの記事で本機種の存在を知りました。
    初期のポータブルCDプレーヤ的なデザインが気に入り、又、説明されている機能も充実していたので本機種に絞って探した所、運良く某オークションに出ていた色違いを入手する事が出来ました。

    実際に使ってみると(主要操作系が側面にある関係で)スイッチが小さいですが使い勝手は特に悪くないです。
    又、重低音再生機能ですが思った以上に有効でした。

    海外専用となった経緯は判りませんが、国内向けにも発売して欲しかったです。

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